Dreamforceは単なるSalesforceのカンファレンスではありません。世界最大のCRMプロフェッショナルの集まりです。基調講演やコミュニティイベント、Dreamfest、そして無数の立ち話など、人脈作りのチャンスにあふれています。しかし戦略がなければ、大量の名刺を持ち帰るだけで、次のアクションにつながらず終わってしまいます。私はまさにこうした場面のために、Wave Connectを導入するSalesforceチームをサポートしてきました。しっかり事前準備をして臨んだチームは、パイプラインを案件で満杯にして成果を上げています。
本ガイドでは、Dreamforce向けに特化した「開催前・開催中・開催後」のフレームワークを解説します。Trailblazerコミュニティでの事前準備から、Moscone Centerの効率的な回り方、実際に商談へつながるフォローアップメッセージの書き方まで網羅しています。
- Dreamforce 2026は9月15日〜17日に開催(サンフランシスコのMoscone CenterおよびSalesforce+配信)
- 開催前にTrailblazer Communityのグループに参加して事前に交流しておけば、初対面のハードルを下げてスムーズに関係構築ができます
- 「廊下の立ち話(Hallway Track)」:セッションの合間の雑談こそが、Dreamforceで真のつながりを生み出す場です
- 48時間以内にフォローアップ:形式的な「お会いできてよかったです」ではなく、具体的なセッションや会話内容に言及しましょう
なぜDreamforceは単なるSalesforceのカンファレンス以上の存在なのか
Dreamforceは、ベンダー主導のイベントという枠を超えた、何よりもコミュニティの祭典です。この違いを理解することが、ネットワーキングの成否を分けます。「Ohana(家族)」の文化が根付いているため、初対面の人に対してもオープンで、経験を共有し、互いに助け合おうとする姿勢があります。これは一般的なテック系カンファレンスでは滅多に見られない特長です。
Dreamforce 2026は、9月15日〜17日にサンフランシスコのMoscone Centerで開催され、セッションはSalesforce+でも配信されます。数万人規模の参加者、1,000以上のセッション、Salesforce経営陣による基調講演、そして恒例のDreamfestコンサートが予定されています。
2026年を押さえる上で重要なのは、SalesforceがAgentforceとAIファーストのCRMに全力投球している点です。自律型エージェント、AI駆動型ワークフロー、パートナーエコシステムの成長に関するセッションがアジェンダの中心を占めるでしょう。これらのトレンドを把握しておけば、より密度の濃い会話ができ、適切なキーパーソンとつながれます。カンファレンスでのネットワーキングの基本にまだ慣れていない方は、まずは基本を押さえた上で、以下で紹介するDreamforce特有の戦術を取り入れてみてください。
開催前:プロのように準備する
私の経験上、Dreamforceほど事前準備が成果に直結するカンファレンスはありません。セッションはすぐに満席になり、コミュニティイベントも予約が埋まり、最も価値ある会話はオンラインで事前に挨拶を交わしていた相手と生まれるからです。
適切なセッションに登録する(定員制限あり)
Dreamforceのセッション、特に実践的なワークショップや認定資格の勉強会はすぐに埋まってしまいます。スケジュールは次のように組み立てましょう。
- 基調講演(インスピレーション)、分科会(学び)、ネットワーキングイベント(人脈構築)のバランスをとる
- あえて予定を入れない時間を設ける:30〜60分の空き時間を確保しておくことで、偶然の出会いや会話が生まれます
- 質の高いつながりを作るため、大規模な基調講演よりも定員が少なめのセッション(ワークショップや座談会)を優先する
- DreamforceのAgenda Builderが公開されたら、すぐに登録を済ませる
ネットワーキングの目標を設定する
あなたにとっての「Dreamforceの成功」とは何でしょうか?その答えによって、取るべき戦略は大きく変わります。
- システム管理者(Admin)同士のつながり:日常の同じ課題に向き合う管理者コミュニティの仲間を見つける
- ISVパートナーシップ:自社製品と親和性の高い補完的なプロダクトとの連携機会を探る
- キャリア・転職の機会:Dreamforceは巨大な採用の場でもあります。採用責任者が会場のいたるところにいます
- コンサルティングのリード獲得:導入支援やカスタマイズを求めている見込み顧客と出会う
デジタル名刺を準備する
Salesforceに携わるプロフェッショナルなら、名刺もCRMと同期させるべきです。サンフランシスコへ出発する前に、Salesforce連携対応のWave Connectデジタル名刺を設定しておきましょう。基本の連絡先に加えて、Trailheadプロフィールのリンク、保有資格、LinkedInのURLを掲載しておきます。3日間で何十回も使うことになるため、現地へ到着する前にQRコードの読み取りテストを行っておきましょう。
Trailblazer Communityのグループに参加する
これはDreamforceのネットワーキングにおいて、最も見落とされがちで効果の高いアクションです。Trailblazer Communityには、地域のユーザーグループや職種別グループがあり、Dreamforce期間中にも集まりが開かれます。事前に参加して自己紹介を投稿しておけば、現地での対面が初対面ではなく親しい間柄での再会のようにスムーズになります。
- 自分の職種に合ったグループを探す(Admin、Developer、Architect、Marketing Cloudなど)
- 自己紹介を投稿する:「Dreamforceに参加予定です!このグループから参加される方はいらっしゃいますか?」
- 会期中に特定のコミュニティメンバーと会う約束を取り付けておく

開催中:ネットワーキングの狙い目スポット
DreamforceはMoscone Centerの複数のホールに分かれて開催され、それぞれ雰囲気もネットワーキングのしやすさも異なります。どこに、いつ行くべきかを把握しておくことが成功の鍵です。
基調講演会場とCampground(メイン展示エリア)
CampgroundはDreamforceのメイン展示フロアで、ISVブース、デモ、スポンサーブースで賑わっています。最も混雑するエリアであり、カジュアルな会話や新しいツールの発掘に最適です。
- プロのアドバイス:来場者が減る基調講演の時間帯にブースを訪れると、通り一遍の営業トークではなく、ブース担当者とじっくり深い会話ができます
- CampgroundはISV、パートナー企業、Salesforceのプロダクトチームが最新の成果を披露する場所です
- 体験型デモやハンズオンステーションに注目しましょう。自然な会話のきっかけになります
コミュニティイベントとOhanaグループ
こうした小規模イベントは、メイン展示フロアのどこよりも深い人脈を築くことができます。
- Women in Techセッション:Dreamforceの中でも特に熱心で、温かく迎え入れてくれるグループの1つです
- Equality(平等)セッション:多様性、アクセシビリティ、インクルージョンをテーマにしており、単なる機能以上の価値観を大切にする人々が集まります
- Admin、Developer、Architectのミートアップ:日々の業務課題を共有できる、職種別のネットワーキングの場です
- コミュニティイベントは通常20〜50人規模で開催されるため、じっくりとした本質的な対話がしやすいのが魅力です
Dreamfestと夜のイベント
DreamfestはDreamforce恒例の公式コンサートであり、エンターテインメントの形をとった巨大なネットワーキングの場です。過去には超有名アーティストが出演しており、日中のセッションとはまったく違う開放的な雰囲気で交流できます。
- 毎晩パートナー主催のパーティーやスポンサーイベントが開催されます。Dreamforce公式アプリやコミュニティの告知で招待情報をチェックしましょう
- 有志によるディナーやカジュアルな集まりがSNSで告知されます。LinkedInやXで「#Dreamforce」や「#DF26」をフォローしておきましょう
- 夜のイベントは見逃せません。お互いにリラックスした状態でこそ、本物の人間関係が生まれます
「廊下の立ち話(Hallway Track)」:セッション間の雑談
Dreamforceで見逃せない最大の交流チャンスです。「Hallway Track」とは、予定されたセッションの合間に起きるすべての出来事(コーヒーの列、ラウンジスペース、棟の間の移動など)を指す通称です。
- コーヒーを買って共用ラウンジに座ってみましょう。次のセッションを待っている人は気軽に雑談に応じてくれます
- Moscone Southの周辺には静かなスペースがあり、落ち着いて話すのに最適です
- 刺激的なセッションを終えたばかりの参加者は熱気にあふれており、見聞きした内容について話したがっています
Moscone Center攻略のヒント
- Moscone South:主にメイン基調講演や大規模セッションが開催されます。良い席を確保するには早めに到着しましょう
- Moscone West:分科会やハンズオンワークショップが開催されます。規模が小さめで、ネットワーキングに適しています
- Moscone North:主にパートナーやスポンサーのイベントスペースとして使われます
- スマホの充電ステーションは全館に設置されています。早めに場所を確認しておきましょう
- 食事:ミッション地区やSoMaエリアには徒歩圏内に素晴らしいレストランが多数あります。会場外でのランチミーティングは親交を深める絶好の手法です

Dreamforceで実際に効果的なアイスブレイクの質問
参加者全員が共通言語を持っているDreamforceでは、ありきたりな挨拶は印象に残りません。その共通言語を活用しましょう。Salesforceエコシステムに特化した以下の質問なら、スムーズに会話を広げられます。
- 「日常業務で一番よく使っているSalesforce製品は何ですか?」 - 「お仕事は何をされていますか?」と聞くよりも、具体的で共感しやすい回答を引き出せます
- 「今回のイベントで一番楽しみにしているセッションは何ですか?」 - イベントへの関心の高さが伝わり、自然な会話の糸口になります
- 「Dreamforceへの参加は何回目ですか?」 - 詳しいアドバイスをくれるベテランか、案内してあげられる初参加者かを見極めるのにぴったりです
- 「お立場はシステム管理者、開発者、コンサルタントのどれですか?」 - Salesforceコミュニティでは定番の質問で、すぐに共通の話題を見つけられます
- 「現在、チームで直面しているSalesforce関連の一番の課題は何ですか?」 - 実践的な話題で、もし解決の知見を提供できれば一気に価値を感じてもらえます
- 「新しいAgentforceの機能はもう試されましたか?」 - 2026年の最旬トレンドであり、最新情報を追っている姿勢を示せます
あらゆるビジネスイベントで使える会話のきっかけについては、スピードネットワーキング向け質問集の完全版をご覧ください。
💡 Salesforceを日常的に活用しているなら、名刺データも直接同期させるのがベストです。Dreamforceの前にWave ConnectでCRM連携を設定しておけば、手入力の手間なく、すべての新しい連絡先がパイプラインに直接同期されます。法人利用なら、参加メンバー全員分のブランド名刺をわずか数分で発行・配布できます。

開催後:フォローアップのフレームワーク
3日間の濃密なネットワーキングも、フォローアップを怠れば水の泡です。Dreamforceで出会った相手は、他にも何十人もの参加者から連絡を受けています。他と差をつけるのは「スピード」と「具体性」です。
48時間以内にLinkedInでつながる
- 記憶が新しいうち(1週間後ではなく48時間以内)に、出会った全員とつながりましょう
- つながり申請のメッセージは必ず個別化します。「Admin基調講演でお話しできて光栄でした」「CampgroundでAgentforceについてお話しできて楽しかったです」など
- 単につながりを申請するだけでなく、話した内容への言及と、次のステップの提案を添えましょう
具体的なセッションや会話内容に言及する
「分科会でのAgentforceに関するご質問、とても興味深かったです」というメッセージは、「Dreamforceでお会いできて嬉しかったです」よりも圧倒的に響きます。具体的な内容に触れることで、真剣に話を聞いていたことが伝わり、テンプレ通りのフォローアップから一歩抜け出せます。
フォローアップのテンプレートや送るタイミングについて詳しく知りたい方は、ネットワーキングイベント後のフォローアップ完全ガイドをご覧ください。
名刺のアナリティクスを活用して優先順位をつける
Dreamforceでデジタル名刺を交換した場合は、イベント後に誰が名刺を閲覧したかを確認しましょう。名刺を複数回閲覧している連絡先は、高い関心を持っているサインであり、最もホットな見込み顧客です。まずはそうしたエンゲージメントの高い相手から優先してフォローアップを行いましょう。
Trailblazer Communityで関係を持続させる
- Dreamforce前に参加したグループで引き続き活動を続けましょう
- セッションで得た学びや要点を共有しましょう。単なる受け手ではなく、コミュニティへの貢献者としてのポジションを確立できます
- Trailblazer Communityで継続したつながりは、単なるイベント限りの関係を超えて、長期的なビジネスの信頼関係へと育ちます

内向型(イントロバート)のためのDreamforceネットワーキング術
人混みと騒音、そして常に人と接するプレッシャーに包まれる3日間は、ただでさえ刺激の強い大都市サンフランシスコにおいて圧倒されてしまうこともあります。しかし、Salesforceコミュニティの温かいカルチャーは、実は内向的な人にとっても非常に過ごしやすい環境です。無理なく成果を出すためのコツをご紹介します。
- まずは小規模なコミュニティイベント(20〜50人規模)から参加して、大規模なCampgroundに挑みましょう。人数が少ない方が落ち着いて会話ができます
- バディ(仲間)と一緒に動く - 同僚やTrailblazerグループの仲間と一緒に参加し、手分けして情報収集や交流を行いましょう
- こまめに休憩を取る - Moscone Southの静かな一角を見つけたり、隣接するイエルバ・ブエナ・ガーデンズに出て外の空気を吸ったりしましょう
- 量より質を重視する - 50枚の名刺交換よりも、心を通わせた5回の濃い対話の方がはるかに価値があります
- Trailblazerコミュニティは誰でも温かく歓迎してくれます - Ohanaの文化を信じ、無理にテンションを上げ続けようとする必要はありません
- 事前に1対1のミーティングを組んでおく - あらかじめ時間と場所を決めておくことで、飛び込みで話しかける不安やストレスを解消できます
あらゆるイベントで活用できる戦略については、内向型のためのネットワーキング完全ガイドをご覧ください。

よくある質問(FAQ):Dreamforce 2026のネットワーキング
Dreamforceの参加費用はいくらですか?
フルカンファレンスパスは999ドルからで、パスの種類や申込時期によって価格が上がります。Salesforceでは早期割引を実施することがよくあります。最新の料金と登録詳細はsalesforce.com/dreamforceをご確認ください。
初参加でもDreamforceに行く価値はありますか?
間違いなく価値があります。コミュニティを体験するだけでも参加する価値は十分にあります。初参加の方の多くが、Trailblazerコミュニティの温かさと親しみやすさに驚かれます。学びとネットワーキング、そして何千人ものSalesforceプロフェッショナルに囲まれる熱気は、他では決して味わえません。
Dreamforceにはどのような服装で行くべきですか?
スマートカジュアルに、歩きやすい靴を合わせるのが基本です。Moscone Centerの複数の建物を歩き回り、セッション中に立ち見になることもあります。9月のサンフランシスコは過ごしやすい気候(摂氏15〜21度前後)ですが、夜は冷え込むことがあるため、薄手の上着を用意しておくと安心です。Dreamfestはカジュアルな服装で問題ありません。
Dreamfestのチケットはどうやって入手できますか?
Dreamfestの入場権はフルカンファレンスパスに含まれています。個別のチケットを購入する必要はありません。コンサート会場や出演アーティストのラインナップは通常、開催の数週間前に発表されます。Dreamforce公式アプリやSNSで最新情報をチェックしてください。
Moscone Centerの近くに宿泊すべきですか?
はい。ユニオンスクエアやSoMaエリアのホテルが最も近くて便利です。Moscone Centerまで徒歩圏内のホテルに泊まれば、移動時間を節約でき、日中に疲れたらホテルに戻って一休みすることも容易です。Dreamforce期間中はホテルがすぐに満室になり料金も高騰するため、早めの予約をおすすめします。
1人で参加する場合、どうやって人と知り合えばよいですか?
コミュニティイベント、セッション間の立ち話(Hallway Track)、Trailblazerグループの活用が最もおすすめです。開催前にTrailblazer Communityのグループに参加し、メンバーと現地で会う約束をしておきましょう。また、少人数のディナーやミートアップに参加すれば、より深い会話がしやすくなります。Dreamforceでは決して孤独になることはありません。「Ohana」の文化によって、新参者でも温かく迎え入れてもらえます。
Dreamforceで連絡先を交換する最適な方法は何ですか?
CRM連携に対応したデジタル名刺が最適です。Salesforceに携わるプロにとって、交換した連絡先が自動的にSalesforce環境に同期される名刺を使うのは非常に合理的です。相手がQRコードをスキャンするだけで、情報がパイプラインに自動登録され、イベント後の手作業での名刺入力が一切不要になります。さらに詳しいコツは、ネットワーキングイベントで際立つ方法についての記事もぜひご覧ください。
1日に何セッションほど受講すべきですか?
最大でも1日4〜5セッションに抑え、ネットワーキングの時間を確保しましょう。予定をびっしり詰め込みたくなるかもしれませんが、最高の出会いはセッションとセッションの隙間時間に生まれます。計画のない自由な交流時間を1日あたり少なくとも2〜3時間は確保しておきましょう。
2026年のDreamforceに参加予定ですか?チームにWave Connectを導入しましょう
Salesforce CRMと連携するデジタル名刺。連絡先をわずか3秒で共有し、新しいつながりを自動でパイプラインに同期します。
チームへの導入を始める著者について:George El-Hageは、世界15万人以上のプロフェッショナルが利用するデジタル名刺プラットフォームWave Connectの創業者です。6年以上にわたりSalesforceチームや企業の紙からデジタルへの移行を支援し、CRM連携の名刺共有に関して豊富な知見を有しています。ぜひLinkedInでつながりましょう。




